2008年8月26日火曜日

京都国立近代美術館「〈日本画〉再考への序章 没後10年 下村良之介展」


とても尊敬している学芸員さんと世間話をする機会に恵まれて、
たまたまこの展示の話になりました。
「凄い良かった」の意見で合流し、
「やっぱり、展示は企画性と時代性だな―」という言葉に結着した。

ある「作品」や「モノ」を、見るにもっともふさわしい時期がある。
あるいは、その「作品」や「モノ」が、ある時までは、何の意味もなく見えたのが、
ある瞬間を迎えた途端に、怒濤の如く理解できるようになる。
それがいつ来るのか。それが読めるひとは、展覧会企画の天才かもしれない。

まあ、そんな夢みるような話はさておき。
この展覧会を見て一番思ったことは、「絵画って平面じゃないんだ」ということだった。
下村良之介は粘土を使って、もりあげて画面を作っているけど、
それは、もともとあった色面の厚みをより強調するようなものなんじゃないか。と、思った。

とにかくどの絵も力に溢れていて、圧倒されますが、
なかでも〈闘鶏屏風〉が、とりわけ印象に残りました。



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