2008年8月19日火曜日

滋賀県立近代美術館「ファーブル昆虫記の世界」


滋賀県の近美には、ひと月かふた月に一度くらいの割合で行きます。
今回やってらっしゃる展示は、ファーブル。

いつも思うことですが、この美術館の展示は幅がひろい。
仏像あり、デザインあり、現代美術や日本画、近世絵画、建築あり。
ジャンルの垣根が無いのが、私的には好きです。
いつも意外感があるし、それに美術という場が基本的に、どんな分野の内容をも取り込んでしまうものなのだなということを実感できるから。

でもファーブル昆虫記を美術館で見るとは、思ってなかったな。
見た感想から言えば、「メルヘン」。
そして、丹念で細い昆虫スケッチの線に釘付け。
科学的なスケッチも、練達したこまやかな描写のものは美的作品になるのね。

そういえばむかし、理科の授業で「理科のスケッチは、図画工作のときとは違って、途切れない線ではっきりと陰影を付けずに描いてください。」と習った。
それって、ある種の日本画の、本画の線でもそうよね、切れない線ではっきりと陰影を付けずに描く。
写生って結局、「線」の洗練なのかしらね。科学・美術を問わず。




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