四国へ行ってきました。
まず香川のこんぴらさんへ。
こんぴらさんといえば、表書院の障壁画・・応挙とか・・が有名ですけど、
今は展覧会で出張中。
なので、宝物館の常設展と、特別にやってらっしゃる屏風絵の展示だけ見て参りました。
宝物館。
どういうことだろうか・・・と、最初にとっても不審に思うのは、展示ケースのガラスが
あの、旧式の、表面がデコボコしたやつだっていうこと。
昭和初期までころの古い建物の窓に、はまっていますよね。あのガラス。
アレは、むこうの風景が歪んでにじんでちょっとノスタルジックな感じになるので
普段は好きですが、展示ケースとしては、いただけない感じがします。
宝物館の展示は(まあ、脈絡無く)、色々出していらっしゃる。
目立って良かったのは、為恭「琴棋書画図小襖」(4面・紙本金地着色・24.0×43.6)
為恭の作品に対しては概して、綺麗なんだけど物足りない、という気持ちを
これまでは持っていたのだけど。
この絵を見て、認識を変えなくちゃと思った。
やわらかいのにどっしりした人物表現で、しかも、「琴棋書画」っていう画題の定型的なイメージが全くない。
唐人風おっちゃんの琴棋書画じゃなくて、上代純和風のかわいい女の子の琴棋書画だからかな。
探幽の「文殊菩薩並びに牡丹図」(三幅対)は、さらっとした感じ。
でも探幽は、掛幅のような縦長の紙面に描いたものよりも、
襖とか屏風とかの、横長の構図に描いた絵のほうが、断然良いと思う。探幽の描く空間って、
横への広がりこそが、大きいんだと思うから。
あとは、田中納言とか原在泉・森寛斎などなど。
総じてあっさりすっきり上品な絵。
*
0 件のコメント:
コメントを投稿